普通の話をします。
普通の話をすることだけでも、いまの時代、気をつかわなければいけない事が多くなってきています。とくにこれは演劇で、劇場はたぶん社会にむかって開かれているから。そんなところで、普通の話というのをしてみます。

あらすじ

「よく考えたらすっごい普通の名前だよね」
「よく考えなくても普通の名前だよ」

こんな風になんでもない日常が普通につづいているのは、この町が普通に平和だからだ。そこで暮らす普通の人たちには、なかなかこの奇跡みたいなことに気づけない。それがあたりまえの普通だからだ。

佐藤ナオは今年の春からこの町にある普通の美大に通っている。美大だから、友達はみな個性的だ。そんな友人たちに囲まれて、普通なナオは自分の普通さに辟易する。いまは夏休みだから、学校は休みだ。

ナオのアルバイト先は普通の小さなカフェだ。いまはだいたい普通に週三くらいで働いている。ここのアルバイトは、叔母のユウカに紹介してもらった。地元を出てきたばかりのナオにとって、この町で一人暮らしするユウカは、姉のような、また母親のような存在だ。

アルバイト先の鈴木夫妻は普通にいい人だ。ナオはアルバイトでお金を貯めたら、どこか知らない海外に行ってみたいと思っている。いっぽうカフェを経営する夫のケンジは、店の売上げを気にする。この店は駅前だが、人通りの多い大通りから一本外れたところに位置する。飲食店の人気を大きく左右するのは、その立地だ。

一人の男が来店する。男は店の入り口に置かれてあった一枚のチラシを手にする。それは今度ナオが、大学の仲間うちで開催することになっているグループ展示のフライヤーだ。男はそこに載っていたひとつの絵に目を留める。

ところでこの男は普通ではない。有名な美術批評家かもしれないし、もしかしたら有名なアーティストかもしれない。

日程

2019年9月6日(金)〜16日(月•祝)|全12ステージ

14:00開演 19:00開演 19:30開演
9/6(金)
9/7(土) ★ (託) ★ (託)
9/8(日)
9/9(月) 休演日
9/10(火)
9/11(水)
9/12(木)
9/13(金)
9/14(土)
9/15(日)
9/16(月•祝)

※上演時間は100分程度を予定しています。

※受付開始は開演の60分前、開場は開演の30分前です。

★:早期観劇割引 (−500円)
(託):託児サービス有り

託児サービス

9/7(土)14:00開演/19:00開演の回には託児サービスがございます。
料金:500円(おやつ代など・公演当日払い)
対象:公演当日に1歳〜未就学(集団保育となります)
定員:各回10人
申し込み方法:8/24(土)までに三鷹市芸術文化センター(TEL. 0422-47-5122)までご連絡ください。(受付時間:10:00〜19:00)

アフタートーク開催決定!

〈詳細はこちら〉

チケット

チケット予約はこちら

前売 一般2,500円 / 友の会会員2,000円

当日 一般3,000円 / 友の会会員2,500円

U-25(公演当日25歳以下) 2,000円(前売・当日とも)

高校生以下 1,000円(前売・当日とも)
※このサイトからの予約は当日精算にて承ります
※U-25、高校生以下は当日受付にて要証明

〈お問い合わせはこちら〉
※ご予約時に返信メールを自動送信しています。
届かない場合等ございましたら、こちらのフォームよりご連絡ください。

★早期観劇割引 〈9/6(金)〜8(日)〉

前売 一般2,000円 / 友の会会員1,500円

当日 一般2,500円 / 友の会会員2,000円

U-25(公演当日25歳以下) 1,500円(前売・当日とも)

高校生以下 500円(前売・当日とも)
※U-25、高校生以下は当日受付にて要証明

※三鷹市スポーツと文化財団友の会「MARCL」会員予約は
こちらのサイトでは取り扱いがございません。
三鷹市芸術文化センターHPよりご予約ください。

会場

三鷹市芸術文化センター 星のホール
〈website〉

東京都三鷹市上連雀6-12-14
〈Google Map で見る〉

JR三鷹駅南口2番バスのりばから3つ目
「八幡前・芸術文化センター」下車すぐ。
または6・7番のりばから「八幡前」下車1分
または徒歩約15分

キャスト

浅井浩介

浅井浩介

愛知県生まれ。京都大学総合人間学部卒。大学在学中より演劇活動を始め、犬飼勝哉とのユニット〈わっしょいハウス〉を旗揚げ、ほぼ全ての上演作に出演。その他、舞台を中心に数多くの作品の出演する。

主な出演作に、五反田団『生きてるものはいないのか』(2007/2014)、城山羊の会『自己紹介読本』(2016/2018)、カンパニーデラシネラ『ロミオとジュリエット』(2017)、青春五月党『町の形見』(2018)、玉田企画『あの日々の話』(2018)など。

石渡 愛

石渡 愛

東京都出身。大学在学中に本広克行演出舞台『転校生』に出演し、本格的に芝居活動を始める。以降、映像作品にも多数出演。2017年より「こまばアゴラ演劇学校」で無隣館三期生として演劇を学ぶ。

舞台では、青年団リンク RoMT『夏の夜の夢』(2017)、マレビトの会「福島を上演する」(2017/2018)、無隣館修了公演『革命日記』(2017|作•演出/平田オリザ)、ぱぷりか『きっぽ』(2018)などに出演。

神谷圭介

神谷圭介

3人組コントユニット「テニスコート」のメンバー。コント公演のほか、雑誌連載、NHK Eテレ「シャキーン!」に出演、脚本も担当。近年は演劇に客演する機会も多い。また2016年〜2018年フィスティバルトーキョーで上演されたマレビトの会「福島を上演する」プロジェクトでは作家として参加し、短編戯曲を複数手がけた。

イラストレーターとして、主な著書「あたらしいみかんのむきかた」(小学館)「はじめてのトリック野郎」(ポプラ社)などがある。

〈テニスコートwebsite〉

西山真来

西山真来

京都府出身。青年団所属。映画への出演が多く、主な作品に『へばの』(木村文洋監督)、『乃梨子の場合』(坂本礼監督)、『夏の娘たち ひめごと』(堀禎一監督)、『月夜釜合戦』(佐藤零郎監督)、『不能犯』(白石晃士監督)、『寝ても覚めても』(濱口竜介監督)など。

舞台作品では、マレビトの会「長崎を上演する」(2013〜2016)「福島を上演する」(2016〜2018)、モメラス『反復と循環に付随するぼんやりの冒険』(2018)、贅沢貧乏『みやけのFUSUMA』(2016)などに出演。

松竹史桜

松竹史桜

高校生の時に出演した自主映画をきっかけに、役者としての活動を始める。出演した主な映像作品は、『彦とベガ』(谷口未央監督)、『戦慄怪奇ファイル超コワすぎ!FILE-01 恐怖降臨コックリさん』(白石晃士監督)、『なりゆきな魂、』(瀬々敬久監督)など。

近年は舞台を中心に活動していて、ナカゴー『キンダガートンコップ』(2015)、ほりぶん『牛久沼』(2017)『牛久沼3』(2018)『飛鳥山』(2019)、東葛スポーツ『短編集』(2016)などに出演。

プロフィール

犬飼勝哉

犬飼勝哉

劇作家・演出家

愛知県生まれ。京都にて舞台俳優として活動を始め、拠点を東京に移した2010年頃より〈わっしょいハウス〉名義で自作をコンスタントに上演。一人語りと対話をシームレスに移行しながら劇空間を生む手法が注目を集め、当時流行しつつあったモノローグ演劇にひとつの可能性を広げた。

『木星のおおよその大きさ』で2018年前田戯曲賞大賞を受賞。

〈犬飼勝哉 website〉

『サークル』(2016)

『サークル』(2016)

『木星からの物体X』(2017)

『木星からの物体X』(2017)

スタッフ

舞台監督:河村竜也
舞監補佐:鐘築隼
舞台美術:中村友美
照明:南香織
演出部:犬飼勝哉、関田育子、宮﨑玲奈、本橋龍
宣伝美術:門谷風花
WEB:犬飼勝哉
制作:黒澤たける
制作協力:素素さい、梨乃

河村竜也

プロデューサー、俳優、舞台監督。青年団所属。ホエイ主宰。1980年生まれ。広島県出身。2005年より青年団所属。2014年よりホエイ主宰。俳優だけでなく、舞台監督としても国内外の公演に数多く携わってきた経験から、近年は他の劇団の舞台監督業務もときどき引き受けている。

〈ホエイwebsite〉

中村友美

新潟県出身。現在フリーの舞台美術家として活動。 範宙遊泳、Q、Baobab、鳥公園などの舞台美術に参加。 近年ウェブCM「アイデム演劇プロジェクト」シリーズ、「ガスター10」、音楽イベントにも携わる。2014年よりフェスティバル・トーキョーに美術コーディネーターとしても参加。くすのき荘(かみいけ木賃文化ネットワーク)メンバー、NPO法人S.A.I.理事。

南 香織

舞台照明デザイナー。福岡県出身。大学卒業直後より小劇場を中心に活動を始める。現在はマームとジプシー、ミクニヤナイハラプロジェクト、Mrs.fictions、あやめ十八番、レティクル東京座などジャンルを問わず多くの作品創作に携わる。2015年より合同会社LICHT-ER(リヒター)に所属。以降海外公演や各種イベント,映像作品などへもその活動の幅を拡げつつある。

〈LICHT-ER website〉

関田育子

劇作家、演出家。1995年生まれ。立教大学現代心理学部映像身体学科卒。2016年に同学科教授・松田正隆氏が代表をつとめる、マレビトの会のプロジェクト・メンバーとなる。フェスティバル/トーキョー16主催プログラム『福島を上演する』に演出部として参加。フェスティバル/トーキョー17「実験と対話の劇場」で、演劇作品『驟雨』(作・演出)をあうるすぽっとにて上演した。

〈関田育子website〉

宮﨑玲奈

劇作家、演出家。ムニ主宰。1996年高知生まれ。明治大学文芸メディア専攻卒業。2017年カンパニーメンバーを持たない形で、演劇の団体「ムニ」を立ち上げ、主宰。ムニでは劇作・演出を行う。無隣館演出部を経て青年団に所属。

〈ムニwebsite〉

本橋 龍

劇作家、演出家。ウンゲツィーファ主宰。1990年生まれ。さいたま市出身。高校の頃銀杏BOYZを聞いた瞬間から「自分は何かを成し遂げられる」と信じて疑わない。2009年、尚美学園大学に入学、若林一男教授の下演劇を学ぶ。2013年大学を中退。実家から家出し、自身の創作ユニット「栗☆兎ズ」で劇作活動を始める。2017年ユニット名をウンゲツィーファに改名。
平成29年度北海道戯曲賞にて『動く物』が大賞を受賞。同じく平成30年度北海道戯曲賞にて『転職生』が優秀賞を受賞。

〈ウンゲツィーファwebsite〉

企画制作:Katsuya Inukai Works
協力:ウンゲツィーファ、株式会社メッセ、クリオネ、スターダスト、青年団、テニスコート、ホエイ、ムニ、ゆうめい、LICHT-ER、レトル

主催:公益財団法人 三鷹市スポーツと文化財団

アフタートーク

9月6日(金)19:30開演の回

前田司郎

前田司郎(五反田団主宰) × 犬飼勝哉

第一回前田戯曲賞受賞後初の新作となる本作品『ノーマル』。前田司郎さんをお呼びしまして、本作の感想をうかがいます。

9月7日(土)14:00開演の回

関田育子

関田育子(劇作家・演出家) × 犬飼勝哉

本作品のクリエーションに演出部として参加いただいた関田育子さんと創作過程についてのトークします。

9月8日(日)14:00開演の回

キャストのトーク

キャストのトーク

終演後に出演者が登壇し、トークします。登壇者はあらためて発表します。

9月10日(火)19:30開演の回

本橋龍

本橋 龍(劇作家・演出家・ウンゲツィーファ主宰) × 犬飼勝哉

本作品のクリエーションに演出部として参加いただいた本橋龍さんと創作過程についてのトークします。

9月11日(水)19:30開演の回

宮﨑玲奈

宮﨑玲奈(劇作家・演出家・ムニ主宰) × 犬飼勝哉

本作品のクリエーションに演出部として参加いただいた宮﨑玲奈さんと創作過程についてのトークします。