覚え書き「時間を堆積するものと考える~」

時間を軸のような線としてとらえるのではなく、堆積するものと考える。

上演が始まる。時間は終演に向かって進むのではなく、ひとつひとつの台詞(および所作)が積み重なっていく。演技者がこの認識を得ることで、細かなニュアンスが発生し、それは見ている観客に普通に伝わる。

線ではなく堆積だから、終わった時にできあがったものには、たとえ同じ演目でも、毎回差が生まれる。これを〈揺れ〉と呼ぶ。

それは演技者がその回に含んだニュアンスによって異なり、その回の観客が反応した箇所によっても異なる。

(※2018年3月16日のツイートを書き直したものです)

劇作家・演出家。 愛知県出身。 2007年-2015年、演劇カンパニー「わっしょいハウス」にて、主宰・劇作・演出として活動。現在は個人名「犬飼勝哉」として作品を発表する。